
松倉 勇記
初代会長上條善太郎氏らが松本ライオンズクラブを結成してから60年となりました。結成された方々は、過去の大戦という経験を乗り越え、後進の者に希望を託して現在の長命社会を手に入れてきました。私たちはその恩恵を享受しております。
松本ライオンズクラブは年齢も職業も生活環境も何もかも違う人たちがクラブの理念に同意して偶々集まった人たちです。その人たちが朋となってゆきます。「朋」は仲間、友達を意味する漢字です。同様の意味を持つ漢字として「友」がありますが、「朋」は志を同じくする仲間、同志というニュアンスがあり、より深い繋がりを感じさせます。それこそが、私たち松本ライオンズクラブの朋輩であります。
忍耐と寛容の精神をもって朋と力を合わせ地域社会に貢献をしてゆくこと。そして、曙光たるその姿を人々に伝えてゆくこと。単純なようでありながらもささやかかではあっても、その積み重ねこそが地域への奉仕活動の礎となってきたのではないでしょうか。
私たちは結成60周年に当たり、地域社会への貢献をいかにして表してゆくのかを考えなくてはなりません。多くの人を集め、多くの人たちと共にクラブの奉仕事業を行うことが従前の在り方ではありましたが、その手法は現今のコロナ禍にあっては通用しません。地方行政の各部局を巻き込みながら、またLCIFという世界に目を向ける手立てをもってこの難局に臨んでゆくこと、更には地域の学術機関に学ぶ学生を支援してゆくことこそが、逆説的に多くの人たちのお手を借りて、我が松本ライオンズクラブの存在を高らかにせしめる方法ではないでしょうか。これらの事を行うことによって、会員各位とともに一歩一歩己の生れ出た地へ貢献をしてゆく最も堅実な方法だと思うのであります。
私は、共にこの志を以て、松本ライオンズクラブ会員の皆さんと共に60周年という偉大なる歴史の体現者として未来につながる1年とすべく、クラブ発展・またこの街の発展の礎とならんとの意を新たにし、就任の挨拶といたします。
スローガン
松本ライオンズクラブ 61代会長スローガン
曙光たれ、寛き心で朋と歩まん
会長方針
- 会長再任は60周年記念大会を真っ当する事に主たる意味がある。
- コロナ禍によるクラブメンバーの交流が途絶えがちになる現況を憂い、例会は会員相互の連携や事業の発展を図れるものとしたい。
- 結成60周年を記念し「地域活性化支援」として次に掲げる諸策を行いたい。
- LCIF日本エリアリーダーを支援するため、LCIFへの献金を行う。
- 生活困窮者やひとり親世帯などを支援すべく松本市担当部局を通じて支援を行う。
- LGBTQへの取り組みとして、市内小中学校の図書館へ絵本およびDVD等の寄贈を行う。
- アルプス公園に対して、過去に植樹や整備をした事業を鑑み、それらの維持管理を目的として松本市への資金提供を行い、公園の整備促進を図る。
- 訪日来松される方々に対して、松本駅頭に凛として立つ「播隆上人像」への英文及び中文による案内表示板の追加作成を行う。
- 旧制松本高校を発祥とする国立信州大学に全国から学びに来る多くの学生は、人生の貴重な青春時期を成長の糧を求めてこの松本市に暮らしておられます。その学生諸君の成長を支援するための方策を検討してゆきたい。
- 松本大学地域づくり考房「ゆめ」に働きかけて3R初となるレオクラブの創立を図ってゆきたい。
- 株式会社松本山雅とともに、障碍者スポーツへの支援または少年少女へのスポーツ振興の支援を検討してゆきたい。
- プライバシー保護、個人情報の保護の観点から会員名簿及びクラブホームページにおける個人情報の出し方についても検討を加える。
- 筑摩野中学校へ行っている「愛の手文庫」の意味を見直して相互の関係を深めてゆきたい。